1995年 #はじめてのインターネット

1995年11月

マイクロソフト、Windows95日本語版発売。個人のインターネット利用増加のきっかけに

出典:日本のインターネット歴史年表 1995年(平成7年)

私がはじめてインターネットに触れたのもこの年だったと記憶している。
当時、実家にはパソコンもインターネット環境もなく、田舎でも持っている人は持っていたと思われるポケベルすら持っていなかった。
情報はもっぱら本屋、テレビ、ラジオ、先輩からの伝聞で収集。
コミュニケーションはリアルか家電(いえでん)。
町にはマクドナルドもなく、ロッテリアが1店あるだけ。
テレビジョンで流れるマックシェイクのCMを見て、ロッテリアでシェーキを飲み、「何か違いはあるのだろうか?」と、実際には比較できない環境を憂いたものだった。
実際にはそんなことどうでも良かったのだけれども、都会への憧れを持つには十分な環境だった。

1995年3月、大学進学のため3月に最北端の町から神奈川県へ

人がいっぱいいる、マクドナルドもある、なんならファーストキッチンだってモスバーガーだって、ドムドムバーガーだってある。
ピザ食べ放題のシェイキーズなんてのもある。

そんな街で暮らすのは控えめに言って超刺激的だった。
国道16号には夜になると暴走族が出現し、渋谷ではコギャルやチーマーの姿がチラホラ、偽造テレホンカードを売る外国人がウロチョロする、そんな頃。

学生の本分は一応、勉強である。
はじめてのインターネット体験は学校の図書館だったと思う。
もちろん、インターネットの存在は知っていた。
これからはインターネットの時代だ、とか、雑誌でも特集されていたように思う。

「図書館のパソコンでインターネットができる」
インターネットができる、とはどういう意味か?よく意味がわからないが、当時はそんな言葉が魅力的で図書館に向かった。
タイピングもできない、日本語のサイトも数少なかった記憶。
正直、思ったことは、「よくわからない」「面白くない」だったと思う。
しかし、なんとなくパソコン、インターネットはとても大切なもののような気がした。
理系の先輩が多かったことも影響していたと思う。

面白くないと思いつつもなんとなく気になり暇になると図書館に向かった。
しかし、図書館のパソコンにも限りがあり自由に閲覧することは叶わない。

パソコンも高い、インターネット接続も高い。手軽なインターネットはまだ遠いと感じていた。

1995年8月

NTT、「テレホーダイ」サービスを開始

出典:日本のインターネット歴史年表 1995年(平成7年)

ピーヒャラララのテレホーダイ登場。
一定の月額使用量を払うと23:00から朝まで(何時までかは失念)、インターネットし放題のサービスだ。
インターネットし放題、というのも何だか意味がわからない言い方だが、要は、電話料金と一緒で利用時間で料金がかかっていたのが、テレホーダイ契約すると夜中は接続し放題になる、という話。
接族する時、モデムからピーヒャラララとダイヤルアップ接族する。

図書館でなく、自分のアパートでインターネット接族できる、ということを意味する。

先輩のアドバイスを聞き、MacのLC630を買い、テレホーダイ契約し、家でのインターネット環境誕生。
誕生したはずだが、何をしていたか記憶が全くない。
回線が遅いから動画なんて無理、画像も重い、日本語サイトも少ない。
メールのやり取りをしたくらいしか記憶にない。
1995年にメールをしたのか?あやしい記憶。
先輩からソフトをもらってタイピングやら何やら色々やった気はする。
プログラムを書こうとも思わなかったし、何をしたかったのだろう。
後に、タイピングの練習が一番役に立った。
ブラインドタッチはすぐできるようになった。高い金を払った代償はブラインドタッチ。

1995年11月

マイクロソフト、Windows95日本語版発売。個人のインターネット利用増加のきっかけに

出典:日本のインターネット歴史年表 1995年(平成7年)

記憶がないなりに、このことは覚えている。
だから、Macを買い、自宅でインターネットできる環境を用意したのは11月より前なのは間違いない。
なぜ覚えているか?
Windows95が発売されてから、周囲の友達がWindowsパソコンを買いはじめ、パソコン周辺の相談、ソフトの交換などができる人間は先輩しかいなくなったからだ。
しかも先輩は理系で、その筋に詳しく、言ってることがチンプンカンプンだし、ソフトも専門的だし、授業の都合であんまり会えないし。
要は、Macを買ったことを後悔した記憶がこの頃あるから。高いし。
今では考えられないくらい、MacとWinには溝があったんだろう。

それから数年、、、、

夜な夜な、メールやネットサーフィン、チャットなどもやったんだと思う。
インターネットを利用して、こんなことをした!という記憶はない。
卒論はLC630で書いた。その後、引っ越しの際、誰かにあげた。

さらに十数年後、久々に友人と会うとこんなことを言っていた。

「俺たち就職氷河期の世代じゃん?俺、割とすんなり就職できたんだけど、履歴書をwebで送ったんだよね。当時、webで履歴書を受け付けてる企業は先進的で少なかったし、送る学生も少なかったと思うんだ」

なるほど。ある種、入り口の差別化にもできた頃だったのかもしれないなぁ、と思ったことを思い出し、まとめると私にとっての #はじめてのインターネット は、
「よくわからない。でも、なんか気になる」
ということになるのだろう。

*これはnoteのお題に乗ってみた、という話です to 未来の自分へ