娘を通した世界拡張と今の心配

世界一野蛮なスポーツとの出会い

ボールを相手にぶつけて外に出し、生き残った人数で勝敗を決める世界一野蛮なスポーツ、ドッジボール。
子供の頃にやった記憶はあるが、単なる遊びでしかなかった。
娘が小学3年生の時、町内会のドッジボールチームに誘われた。

「そんな遊びサークルみたいなのはやらないだろうな」

と思ったのが正直な感想。

試合があるからと誘われて見学に行ってみるとビックリ。
5、6年生の投げるボールがメチャメチャ速い!
ビュンビュンと音が鳴る。
そんな豪速球に向かい、腰を落とし掬うようにキャッチする小学生たち。
内野は声をかけながらボールの方向に向いて一斉に素早く動く。
ボールに背を向けたら格好の的になる、だからみんな怖いだろうがボールに向かう。
チームによって1列だったり3列だったりフォーメーションが違う。
誘われたチームは上級生は下級生を守るようなフォーメーションだった。
目の前に繰り広げられているドッジボールは、私が知ってるドッジボールではなかった。
ドッジボールは単なる遊びじゃない、スポーツだ。世界一野蛮な。

「こりゃすごい!」
と、イメージが変わった。
娘もまんまとハマり、我が家の週末は、世界一野蛮なスポーツに費やすことになった。

ドッジボールは○○の温床だった

中学に進学。
我が家は区画的に2つの中学校を選べる場所に住んでいた。
どちらかといえば近い中学校。
ちょっとだけ遠い日本一のマンモス中学校。
後者は部活動、特に運動部と吹奏楽部が厳しく、厳しいから強いが、勉強との両立が難しいという噂だった。
決定的に違うのが、ハンドボール部が前者には無く、後者には有り、しかも強豪校だということ。

ドッジボールをやっていて、大きな大会が終わった冬になると、5年生以上は毎年チビッコハンドボール(略してチビハン)部に参加する。
2ヶ月くらい練習をして大会に出場する。
ドッジボールでボールを投げられるようになった、ある程度肩ができた小学生がハンドボールを体験することになるのだ。
みんな割とすんなりハンドボールができるようになる。
もちろん、大会で対決するチームはずっとハンドボールをやってきているチームなので、ボロボロにやられる。
しかし、そもそも世界一野蛮なスポーツをやっている子ども達なので勝負に対して一生懸命、負けていても諦めない。楽しんで試合をする。
この冬に「ハンドボールをやった」という体験、「ハンドボールって楽しい」という気持ちが体に染み込む。

さて、中学校選び。
娘はハンドボール部のあるマンモス中学校を選択した。
そう、ドッジボールはハンドボールをやる人間を育てる温床だったのだ。
中学にドッジボール部はない。
日本ではマイナースポーツとはいえ、ハンドボールは日本代表チームもあるスポーツだ。
正直、娘がやるまで全然知らなかったハンドボールの世界。
知れば知るほど面白い。
動きが早い、バチバチのコンタクトスポーツ、オフェンスもディフェンスも非常にロジカル。
危ない!、すげープレイだ!、一瞬でそんなに考えることあるの!?、と驚きの連続。
ハンドボールは面白い

部活漬けの中学3年間

あっという間の3年間。
強かった先輩達に春中に連れて行って貰ったり、人数も少なく弱かった自分たちの代、後輩の力も借りつつ努力を重ね勝ち取った夏の関東大会進出。
あっという間ながらも語り尽くせないほどのエピソード満載の3年間。
親の私がそう思うのだから、娘にとっても嬉しい、悔しい、楽しい、大好き、思い出がたくさん出来たことだろう。

娘のやりたいを応援してただけだが、かなり世界が広がった。
そもそもスポーツをほとんどやってこなかった私が、ハンドボールの強豪校に通う娘を持つことになるなんて全く思っていなかった。
それだけで世界が広がった。

そして高校選び

田舎育ちである私の高校選びは、公立普通高校、公立商業高校、私立高校の3択。
一瞬で決まった。
娘の高校選び。
都会は学校の数が多すぎる。。。。
私立も入れるとすごい数。併願だの単願だの初めて聞くワードも多数。
が、ハンドボール部を軸に考えるとある程度絞られる。
ゴリゴリの強豪校は全国各地から優秀選手が集まるようで、そこまでゴリゴリの高校は望まないにしても、ある程度強くないと食い足りない=楽しくないっぽい、という噂も聞きつつ選ぶと、ある程度絞られる。
絞られるのは良いが、発覚した事実。
ある程度強いハンドボール部のある高校には学力が必要。

受験生なのに、まだまだ終わらない○○

横浜市の中3は夏前には部活を卒業して受験モードに突入。
川崎市の中3は9月に最後の大会があって部活を卒業。
だから、川崎市の中3の受験スタートは遅いんです。

塾の先生

なんだか都会は大変だなぁと田舎者の私は呑気にしていると、娘がハンドボールU15神奈川県選抜メンバーに選ばれた。
10月中旬に関東大会。
勝ち上がって全国大会に行ったとすると、全国大会は12月@徳島。
全国大会に勝ち進んで欲しいが、頭をよぎる、
ある程度強いハンドボール部のある高校には学力が必要。
さてどうなることやら。
終わらないハンドボール。
部活は卒業するも、週末はU15の練習。
週末だけでは体力落ちちゃうかも、と11月に行われる駅伝の練習にも参加。
駅伝の朝練、午後練、週末はU15の練習。

ハンドボールも受験も駅伝も、欲深い娘によって、私の世界は広がっていく。
まずは今週末、関東大会。
また、私の見たことのない景色を見ることになる。