小学生が死にかけたスズメをやさしく運んできた。

2018/03/22

普通に家で仕事をしていると娘が学校から帰ってきた。

すぐに友達と遊ぶ約束をしているらしく、早く宿題を終わらそうと頑張っているその時。

ピンポーン。

「もう、急いでいる時にかぎって!」と娘。

マンションの友達だ。

「パパ、いる?」と友達
「いるよ、どうしたの?」と娘

数秒後、娘が慌てて部屋に走りこんで来た。

「パパ、大変!スズメが!」

なんだろう?と玄関に行くと、外に知らない小学生が5,6人いる。

そのうちの一人の男子が、

両手で動いていないスズメを抱えて見せに自分に近づく、

自分「おいおい、ストップ!それ生きてるの?」
男子「多分。少し動いているんです」
自分「どこで拾った?」
男子「学校です」
自分「じゃー、学校持ってけば?」
男子「騒がれそうで嫌です」

詳しく話を聞いてみると、

学校でぐったりしているスズメを拾った

まだ生きている様子だから、動物病院に行ったらお休みだった

頼れる大人はいないか?

ということで、家に来てみたらしい。

間近で見てない(怖くて見れない)から、本当に生きているかどうかはわからないが、子供たちの優しい気持を無下にすることもできず。

こういう時は、警察だ。
ヘビが出た時に助けてもらった前例がある。

まずは、警察に電話。

ヘビって毒とかあるかもしれないから怖いけど、死にかけたスズメっていうのは、、、、対処してくれるのだろうか?という不安が的中。

警察の管轄ではない、たぶん、区役所だろうと促され区役所に電話してみる。

保健所かなぁ?でも、まだ、生きてるんだよなぁ。。。という不安が的中。

生きていてカラスやドバトでなければ、○○動物公園(市立)が対応してくれるだろう、と電話番号を教えてくれた。

○○動物公園が対応してくれるんだ。と電話。

事情を説明すると、

対応できます。

と。

ブラボー、解決しそうな感じ。
この間、40分くらい。
小学生男子たちは、玄関の外で宿題をしている。

だが、動物公園側がピックアップすることはないので、動物公園までスズメを持って行かなければいけないと。

仕事の締め切りが迫っているので、動けない。
小学生に勝手に行けとは言えない距離(1時間くらいかかる)。

手詰まり。初めに戻る。

学校に電話する。

事情を説明し、小学生の優しい気持ちを無下にしない方法はどうしたら良いだろう?と相談する。

結果、校内で拾ったスズメでもあるので、学校で引き取ってくれることに。

そして天寿をまっとうさせることで、子供達には納得して貰おうと。

「では、これから持っていかせます」と自分。
「では、お父さんもいらっしゃいますよね」と教頭。

お父さんじゃないんだけど、、、。自分の娘は遊びに行く準備してるし。。。

でも、まぁ、そうなるかと、小学生5,6人を率いて学校へ、途中で、ずっと気になっていた質問をしてみる。

自分「本当に生きてんの?」
男子「たぶん。ピクピクするし、ちょっと温かいし。目がかわいいんですよ、、。かわいそうに。。。」

答えは出ないまま、学校に到着し、先生に預け、君たちの優しい気持は伝わったよ、と伝え、帰宅。(さすが先生、紙の箱でスズメのベッドみたいなの用意してたもんね)。

無事仕事の締め切りもクリアしたけれど、ドタバタな午後。

遠い昔、自分もカラスの赤ちゃんを抱いて家に帰ってきたことがあるらしいので、まぁ、なんかしてあげたくなったのかも。

子供の頃は大丈夫でも大人になったら触れないモノって結構あるなぁとも。