web3の前をオッサンが振り返ってみる

2022/07/08

コミュニケーションあるところに経済アリ。
株式の発想もイギリスのパブで生まれたとか生まれてないとか。
というわけで、話題のweb3より前のコミュニケーションを振り返ってみる。

・会話

読んで字のごとく会って話すコミュニケーション。
しゃべるスピード、抑揚、顔の表情、身振り手振り、目線etc、情報量が多いので、お互いに理解しやすい。
なんだかんだで良くも悪くも最も濃密なコミュニケーションであろう。

・手紙

伝えたいことを紙などに書いて渡す。相手が隣にいる場合はすぐ渡せるが、遠くにいる場合は相手に届くまで時間がかかる。
伝えたいことは一方的に書けるが、やりとりにタイムラグが生じる。
とはいえ、遠く離れた人とやりとりできるというのは発明。静かだし。

先日、十数年ぶりに会い、共通の友人と連絡取ってるか聞くと、
「うん、年賀状くらいかな」と。
年賀状書いてるんだ!と少し驚いたが、
「年賀状で"最近どう?"みたいなこと書くじゃん、そしたら回答くるのが1年後なのよ笑。全然意味ない」
どうやら面白がっている様子だった。

・固定電話

表情などはわからないが会話に近い。手紙と違ってタイムラグもない。
but、たいてい一家に一台なので、話したい相手が電話に出るというわけでもない。
彼女と話をしたくて電話したのに、父親が電話に出る場合もある。
「○○と申しますが△△さんいらっしゃいますか?」
と彼女を電話口に呼び出してもらう必要がある。
一人暮らしだと話したい相手に直接電話をかけられる状態ではあるが、相手が家にいないと繋がらない。
留守番電話の機能が便利な頃。

・ポケベル

1992年くらいからポケベルでの個人間コミュニケーションが爆発。普及した初期のモバイル端末。

「14106」=「アイシテル(愛してる)」など、語呂合わせでの暗号とも呼べそうな数字でのやりとり。

その後、11=ア、12=イといったように入力インターフェースの発明(だと思ってる)でカタカナを送れるようにもなりコミュニケーションが円滑に、というより、暗号でのやり取りから文字のやり取りになったことによって、多くの人と気軽にコミュニケーションが取れるようになったのかも。グループ内でしか通用しない暗号みたいのも生まれていたみたいだし。

また、端末の文字数制限もあり、短文のコミュニケーションが生まれたとも言える。
色んな制約の中、コミュニケーション手段として盛り上がっていく様子は脱獄にも似た外界と繋がりたい欲求を感じますね。
もちろん、同時期にケータイ電話(ガラケー)もあったが、端末も利用料も高く、通信エリアも狭く普及タイミングではなかったのでしょう。

ガラケー,PHS

1996年くらいから、端末がタダでばら撒かれたりして普及。通話ができるしメッセージも送れるしポケベルを食い始める。でも、メッセージ(SMS)は同じキャリア内でしかできなかったような。。。
仲間内では同じキャリアの方がコミュニケーションが円滑にいく時代だった気が。
新しい出会いがあった時、キャリアが同じだと嬉しい気持ちになったもんだ。

この頃から、「待ち合わせ」に対する考え方が世の中的に変わったと思われる。
「○○に□時くらい。着いたら連絡して」っていうのができるようになったから。

また、たぶんこの頃か、このちょっと後に、
「女子高生にとって最高のキラーコンテンツとは、彼氏からのメールである」
という、ハイパーメディアクリエイター・高城剛氏の名言が生まれたと思われる。

・インターネット

1999年、iモードをはじめとするガラケーサービスの充実、2001年、Yahoo!BBのADSLモデム無料配布などによる家庭での高速回線普及。
インフラが整備されてきて、就職のエントリーシートもwebやメールにする企業ので始めた記憶。
「俺が就職内定貰えたのは、メールでエントリーシート送ったからなんだって。当時では珍しかったって」と言っていた友人の言葉を思い出す。

それ以前は、履歴書を郵送で送ったり直接持って行ったりしてたなんて信じられない。
就活生も大変だけど、大量に送られてくる企業って相当大変だったと思う(当時は当たり前だったんだろうけど)。

とはいえ、2000年くらいに動画配信の仕事をしていたが、その頃のストリーミングの帯域は56k,128k,300k,512kという今から考えるとかなり厳しい状況(メガですらない、キロバイトの世界)。
その後、すぐに速くなるのだけれども。

・様々なサービスが勃興

インターネットなしでは生きられない状況になっていき、パソコンは当たり前に普及。
今、メタバースの話になるとあがる「セカンドライフ」というサービスも立ち上がる(2003年とのこと)。
仮装空間で自分のアバターが自由に生活する。そこではコミュニケーションも起こるし、消費活動も行われるだろう、という期待感は今の期待感と同じように感じる。

しかし、当時の回線事情、「セカンドライフ」を快適に楽しむには結構なマシンスペックが必要(=高額)など、話題にはなったが、ユーザーがついていけなかった、ということなのだろう。

そう、僕たちには「mixi」があった。
仕事でもプライベートでも新しく出会った人とは名刺交換をするようにマイミク申請をしたり、同じ出身校の知り合いを探してみたり、ナンパしたり婚活したりと、そこにはリアルに紐づいた仮想空間みたいな感じがあったのだろう。

個人的には、足あと機能があって、飲み会とかイベントを「mixi」で告知する偉い人に、
「飲み会知ってるよね?来るよね?(足あと見たよ、という前提で)」
みたいなことを言われる機会が増え、断り辛いというかなんというか微妙なコミュニケーション過多を感じ疎遠に。
FBやtwを使うように。

・スマートフォン誕生〜wifi整備、回線速い

2007年のiPhone発売で世の中一変したのでは。
手の中にパーソナルコンピューター。
位置情報も使える(ユーザー的にもサービス的にも)し、決済も動画(高画質)も音楽も出会い系もetc、どんどん新たなサービスも出現。
SNSもFB、TWが主流?になりつつ、youtubeも拡大(稼げる仕組みの上に配信者と閲覧者増加etc)、tiktok、note、クラウドファンディング、オンラインサロン、サブスク、位置情報の共有etc。

あんなこといいな、できたらいいな、まさにドラえもんの世界。
マジョリティから、今までマイナーでなかなか繋がれなかった人たちが繋がりコミュニティ形成。
youtuberやプロゲーマーを見て、好きなこと、面白いことをやって金を稼ぐ人に憧れる子供たち。
(スポーツ選手と同じで好きだけじゃ壁がありそうだけど、周辺で何かは作れるかも)

インフラも整ってるし、みんなスマホ持ってるし、ブロックチェーンだ!メタバースだ!web3だ!
という感じの今なのでしょうか。

リアルでなんかやると資源も枯渇するし、環境破壊も気になるし、ネクストフロンティアは宇宙か仮想空間。
METAは莫大な予算つけるらしいし、ここはやっぱりメタバース!みたいな。

どんな仮装空間ができるのかわからないけれども、自分のアバターは着飾りたい、BTSのTシャツ着てる人はアーミーだろうから仲良くしたい、とかはありそうなので、そういうのがわかるアイテムは売れそう。
限定品とかNFTで出来そうだから二次流通もありか(NIKEのスニーカーとか。リアルでの中古は汚れてるけど、デジタルの中古は新品と変わらないし)。
まぁ、出会い系か金儲け、意識高い系、ゲームなんでしょうね。

そんなことをダラダラと思いながら、早く戦争が終わりますようにと願う。