おすそわけ20221117

毎週通う文房具屋、というか駄菓子屋がある。
お母さんがひとりで営むお店だ。
夕方には小学生たちで賑わう。
外ではブタメンを食べてる子もいるし、当たっただのハズレただの、子供の声が聞こえる時間帯。
店内では、計算間違いした子どもに計算を教えるお母さん。
リアルな算数の教室でもあるんだなぁ、駄菓子屋さんは。自分もそうだったなぁ。

そんなお店に週一で通っているだけの自分はただの客。
「あの店行くなら、おすそわけでコレ持って行ってよ」
とカミさん。
頂き物の果物を美味しい時期に食べきれないであろう、と予想したカミさんが美味しいうちに誰かにおすそわけしたいと。
そこで駄菓子屋のお母さんという訳だ。
「今日は寒いねぇ〜」とか「夏休みはどうするの?」とか「娘さんは大きくなった?」とか、世間話をする仲ではある。
ご近所といえばご近所だ、しかも週一会って話をしているんだから、おすそわけするのもアリだろうと。

おすそわけということ自体、2022年あんまりない。
ご近所付き合いもあんまりない。ごくたまぁ〜に実家から野菜が大量に送られてきた、とかで少し頂いたりすることはある。
ただの客がお店の店主に果物をおすそわけするって、意外とないんじゃない?
なんか変な風に思われないかなぁ、とちょっと不安に思いつつお店に入ってお母さんに
「これ、おすそわけ。少ないけど美味しく食べて」
と言いながら茶色い紙袋を渡すと、お母さんは受け取りながら、
「あら、うれしい!」
と笑顔。
あ、これ100点の受け取り方だ、と思った。
おすそわけに限らず、何か頂いた時は、笑顔で
「うれしい!」
と言おうと。

「これ何入ってるの?」とその後にお母さん。
中身の説明をすると、再び笑顔で
「ありがとうね、うれしい!」

うれしい、ありがとう、笑顔、はプレゼントする方にとってうれしいものだと感じた夕方。